2014年12月24日
第11回 静岡おでんと熱燗列車の旅

大井川第四橋梁を渡るかわね路号(地図のQ地点より)
静岡県中部を走るローカル線の大井川鐵道。
季節は冬。すっかり寒くなりました。
そんな冬に楽しみな企画列車が今年も走ります。
お座敷客車を使った「静岡おでんと熱燗列車」です。2015年の運行は1月10日から3月1日の間の、計15日間の予定。今回は、2014年3月に乗車した時の様子をまじえながらお届けします。
|静岡おでんって、なあに?


静岡市街中の青葉おでん街
ところで、静岡市民の生活に根付いている静岡おでんとは、どんなおでんなのでしょうか。
雑誌「静岡市おまち地図帖」(しずおかオンライン 2008年刊)によるとこのような記載があります。
・大正時代、廃棄処分されていた牛スジなどを活用し、煮込みにしていたのがはじまりと云われている。その後駿河湾近海で捕れる魚が原料の練り物などが具に取り入れられ、独自の「静岡おでん」文化が築かれてきた。
・静岡おでんの三条件は、「黒いダシ汁」「ダシ粉をかける」「具は串に刺す」
ダシ汁が黒いのは牛すじや豚モツからとったダシに醤油を合わせているからだそうで、見た目よりもあっさりとした味です。ダシ粉とはカツオやイワシの削り粉と青のりで作られたもの。これをふりかけて食べます。具を串に刺すのは、おでん屋台では串の本数で会計をすることからこの形になったようです。
|お座敷客車で熱燗をやりながら

車内では、おでん6品のほかに、おにぎり弁当、熱燗2本が提供される
お座敷客車に乗り込むとお弁当が整然とテーブルに並んでいます。座布団に座椅子。靴を脱ぎ、指定された席に座ります。納涼生ビール列車(乗車の様子はこちら)の時にはあった提灯はなく落ち着いた雰囲気、おでんと熱燗は新金谷駅を発車するとすぐ運ばれてきました。
給仕の方が「熱いですよ! 熱いですよ! 気をつけて!」と言っていたとおり、これが本当に、熱燗もおでんもアッツアツ! 出発直前まで温めていたようです。
その静岡おでんは牛すじと黒はんぺんが目立っています。ダシ粉をたくさんかけても美味しく、からしでいただいてもよいでしょう。

窓の外を眺めると、暖かさで曇り始めた窓の向こうにゆったりとした大井川の流れが見えてきました。客車独特の揺れと線路の継ぎ目を乗り越えるときの音に暖房もお酒も効いてきて、ほんわかしてきます。
ところで、車内の暖房は、蒸気暖房と言って先頭で牽引する蒸気機関車の水蒸気を客車に管でひいて暖めるもの。しっとりとやさしい暖かさ。エアコンのように乾燥しないのが嬉しいです。

熱燗は蒸気機関車のC10 8号機のラベル。浜松の蔵のもので静岡市内の蔵のお酒と比べると辛口の印象
乗車した日(昨シーズン)はあいにくの雨でしたが、それがまたいっそう冬景色を際立たせたように感じました。時折、蒸気機関車の汽笛が聞こえ、機関車の煙がうっすら車窓を漂います。
途中でSL専務車掌さんがやってきて、ハーモニカを吹いてくれました。熱燗列車は通常ダイヤのSL急行「かわね路1号」に連結されて走るため、SL専務車掌さんも乗車しているのです。
|帰路は温泉へ
静岡おでんと熱燗列車の旅の企画乗車券をよく見ると「金谷駅を除き途中下車可です。」との記載があります。つまり、千頭駅から新金谷駅までの帰路は乗り降り自由というわけです。
それを利用して、途中の川根温泉でひと風呂浴びるのも気持ちが良さそうです。

川根温泉そばを通過する新金谷行き「かわね路」号。気温が低いので真っ白な煙がたなびく
千頭駅からの金谷駅行き列車は14時35分発。川根温泉笹間渡駅到着は15時09分。
川根温泉笹間渡駅から金谷行きの列車は17時25分なので、ゆっくり過ごすことができます。
また、千頭駅から路線バスを使って寸又峡温泉まで足を伸ばすのも面白そうです。
列車は千頭駅に13時09分に到着するので、13時20分のバスに乗れば14時には寸又峡温泉に到着できます。そこでひと風呂浴びて、17時20分のバスに乗れば、千頭駅を18時28分に発車する普通電車に接続します。この列車の金谷駅到着は19時38分となっています(この場合は別にバスの運賃が必要です)。
◆大井川鐵道 静岡おでんと熱燗列車(特選ツアーのページ) リンクはこちら
◆川根温泉ふれあいの泉 リンクはこちら
◆寸又峡温泉ほっとステーション(観光ガイド) リンクはこちら
大井川鐵道沿線撮影マップ
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Posted by 日刊いーしず at 18:55